4 『再会』


「うぅっ・・やめ・・んっ」

聖は玄関に入った途端、秀美をドアに押し付けて口を塞いだ。

「何されても文句言うなって言っただろ?」
ちゅっと音を立てて惜しむように唇を離し、頬に口付けながら言った。

「ふざけんなっ。離せっ!」
押さえつけられた手に力を入れたが、きつく握り締められていて振りほどけない。

「ダメだ、覚悟できてるんだろ?今日は誰もいねーよ。分かっててついてきたのは秀美だ。」
「んぁっ・・離せっ・・くっ・・あっ」
噛み付くようなキスをされ、聖の舌が容赦なく侵入してくる。
口内を蹂躙され、巧みなキスに秀美の身体から力が抜けていった。


「気持ちいいのか?そんな目で見るな。誘ってるのか?」
はぁはぁと息を切らせ、とろっとした目で聖を見る秀美。

「・・帰る」
聖の押さえつける力が緩んだ隙に秀美は手を振りほどいた。
「秀美っ!」
聖を押しのけてドアノブに手を掛けようとする秀美を後ろからきつく抱きしめた。


「帰らないでくれ。」
いつになく真剣な聖の声に秀美は動けずに居た。


―やっぱり・・似てる。


耳に囁かれた声がゾクゾクと秀美の背筋を震わせた。

「秀美、好きなんだ。本気で考えてくれ。頼む。」
抱きしめる力が増す。
秀美の胸が高鳴りだす。

「秀美、顔が赤い。」



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